TANIさん投稿小説2『レイミの挑戦』

 ー母親はいなくなった…。
 これで謝華グループに邪悪な影は消えた…。
 そして今の謝華グループは、
 私を中心に動いている…。
 
 「あれから5ヶ月…か。
  あれでこのグループに疑惑があったから
  もうV.G.は開催しない方が良いかもね…。」

 「当主、お電話です。」
 「誰から…?」
 「そ…それが…。」
 
 ……………
 
 「…!?」
 
 一通の電話が…次なるV.G.の開催を
 決めつけた…。
 


 選ばれしV.G.選手に告ぐ。
 次期V.G.開催決定に伴い、
 V.G.エキシビジョンを開催します。
 
 「御剣珠緒と戦いたい…と?」
 「ええ。彼女は前大会優勝者。
  その彼女と戦いたいの。」

 「…承知しました。」

 (彼女は私を、そして優香を
  越える潜在能力を持っている…。
  彼女とは、もう一度戦いたい…。)

 「…あらやだ…なんで私、
  優香みたいな事言ってるのかしら…。」

 


 「優香が新技を…面白くなってきたわ。
  これで私の優勝奪還が難しくなってきた…。
  さて…次は私が出る番ね。」

  (私も前よりは強くなってるはず…
   体も、心も…。)
 


 「V.G.エキシビジョン、次の試合は
  V.G.三連覇の謝華グループ当主
  レイミ謝華選手!!
  対するは、第5回V.G.の若き覇者
  御剣珠緒選手!!」

 「…。」
 
 「珠緒ちゃん、頑張ってね!!」
 「はいっ!優香センパイ!!」
 「負けたら承知しないわよー!!」
 「大丈夫です、負けませんから!!」
 
 「珠緒…、あの時の借り…
  返してやるわ。」

 「あたしだって負けませんよ、
  レイミさん!!」

 「せいぜい頑張って頂戴、
  ”お子ちゃま”。」

 「…お子ちゃま〜?」
 
 ROUND 1 !!
 
 プチッ!!!
 
 FIGHT!!!
 
 「お子ちゃま言うな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
 
 突然、珠緒がダッシュしてきた。
 ならばこちらは…。
 「空旋…!!」
 「…甘い!!」
 ドカッ!!
 「レイミが珠緒ちゃんの脚を掴んで、投げた…!」
 「けど、珠緒ちゃんは受け身を取っ…!!」
 「ローズスティンガー!!」
 「ツッ…!!」
 決まった…!
 「どうしたの?」
 「油断しただけよ!」
 
 「なるほど。レイミは珠緒ちゃんを挑発している。
  そのせいで珠緒ちゃんはよく考えていない…!」

 
 「今度はこちらから…!」
 ドカッ!バキッ!ドゴッ!
 「レイミ選手、
  怒濤のラッシュをたたき込みます!!」

 「うぅ…、少しは手加減してよ〜…。」
 「甘いわ。私は手加減しない。
  あなたは潜在能力が高い。
  それを引き出しなさい。」

 「…………。」
 「………。」
 「無理。」
 「…!!!」
 
 ドゴーーーーーーーン!!!
 
 「バーニンローズ…!!
  珠緒ちゃんは…やられた…!?」

 「そんな…!?」
 
 「………。
 
  フッ、あっけなかったわね…。」

 
 「レイミ選手、見事に勝負を決めました!!
  おや…?珠緒選手、起き上がり…!?」

 「……?」
 
 「レイミィーーーーーーーーー!!!!!」
 
 「………!!!?」
 
 「鬼龍空旋撃!!!!!!!!」
 


 「………ミ……レイミ………レイミさん…!」
 
 「…!!」
 「あっ!目を覚ました!
  ごめんなさい、つい本気で…。」

 「…珠緒…。」
 
 「珠緒選手、WIN!!」
 
 「………!」
 
 そうか、負けたのか…。
 悔しいけど、珠緒の潜在能力がこれほど凄いなんて
 驚いた。そして、
 
 嬉しい。
 
 
 「また完敗よ。けど、次こそは負けないわよ。
  覚えておくことね。」

 
 「レイミさん…。」
 
 「………はい!ありがとうございました!」
 


 ーその夜
 
 
 「当主、またあの方からお電話が…。」
 「…分かったわ…。」
 
 「もしもし?」
 「ハロー、レイミ。今日の戦い、凄かったわ。
  けど、あんな娘に負けるなんてね。
  VG3連覇のあなたも地に落ちたわね。」

 「そう?次はあなたがその娘に
  負けるかもよ?」

 「………それはどうかしらねぇ。
  じゃ、また今度。バ〜イ。」

 「えぇ、またね。
 
  琴荏。」

 
 
 琴荏…まさかあなたが大会を開くなんてね…。
 けど、私は…いえ、私たちは
 負けないわよ…。
 共に戦ってきた「好敵手(ライバル)」として
 そして、「友」として。
 
 
 TO BE CONTINUED…
 




 
 【あとがき】

 お久しぶりのTANIです。
 今回はレイミを主人公にした小説でした。
 どうでしたか?
 お嬢様のレイミも苦労してるんです。
 まさにVG3連覇は伊達じゃないですね!!
 
 次回はまだ出番のない真奈美ちゃんの
 お話です。
 けど、真奈美ちゃんの喋り方は
 どうしよう…。
 
 では、また! ノシ



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